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勝負の結果は

「繊細な探検家Aさんと一途な探検家Bさんがいました。

あるとき性格の違いが生み出す差を知りたくなり、山形県から北極点までどれくらい時間がかかるかを比べてみることにしました。

まずAさんがスタートしました。Aさんは繊細なので頻繁に方位磁石を確認し、北を目指しました。

次にBさんがスタートしました。Bさんは一途なのでスタート地点で一度北を確認しただけでそれきり方位磁石を使いませんでした。

結果はBさんの方が少し早く到着しました。方位磁石を操作する手間が響いたのだろうとふたりで話しました。

後日、Aさんのリベンジマッチというわけではありませんが、今度はAさんがスタート地点から東に、Bさんは西に移動し、出会った経度でどちらが早いかを調べることにしました。

結果、ふたりは出会いませんでした。別に悲しい出来事があったわけではありません。Aさんがスタート地点に戻った後しばらくしてBさんがスタート地点に戻ってきました。

『あ、そういうことね。』とふたりともあることを思い出し納得しました。」

 

一体どういうことかというと、方位磁石は針の赤い方が北(正確には磁北極)を指し、赤くない方が南を指します。北極点に行くには針と平行に経線を進めばよいわけです。しかし、東西方向にはどうでしょう?方位磁石を用いて東に進むには針と垂直な方向に進むしかないのですが、経線同士は実は平行ではないのでAさんは緯線に沿って小円コースを、Bさんは対蹠(たいせき)点経由の大円コースを通ってきたためAさんの方が早く着いたわけです。

ちなみに海とか山とかの通りにくさは考慮していませんあしからず。

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