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【コラム:山本】「馬何頭分??」(2021.12.08)
「先生!この車ヤバいっす!1000馬力っすょ。」「馬1000頭分ってことですよね?」「馬1頭分って…どのくらいの馬力?」車好きのMくんとの会話は実に興味深い。
仕事を表す単位の1つの「馬力」。車やオートバイのエンジンの強さを表すときなどに使われるので、聞いたこともある人も多いでしょう。この「馬力」という単位を作ったのは、蒸気機関を改良し、イギリスの産業革命に貢献したジェームス・ワットです。(電力の単位の名前になった人です。)
ワットは、自分の開発した蒸気機関がどれほど優れているかを分かりやすく説明するために、馬の何頭分の働きが出来るかで表しました。当時は馬や牛で物を運ぶのが一般的で、人々に馴染みがあったからです。
では、具体的に1馬力はどれくらいの力なのでしょうか?ワットは、実際に馬に荷物を引かせて「1馬力」=「550ポンド(約250kg)の重量を1秒間に1フィート(約30cm)動かすときの仕事率」としました。日本ではこれを分かりやすく、「75kgの重量を1秒間に1m持ち上げるときの仕事率」としています。(これは…かなりヤバい数値っす。。。)
ちなみに、現在の品種改良が進んで馬の場合、1頭で3馬力以上あると言われているそうです。更に『ペルシュロン』という大型の種になると、10馬力を越えるものもいるそうです。なお、一般的な軽自動車は64馬力、人間は0.3馬力程度だそうです。
「なんか…人間ってめちゃめちゃ弱いっすね。」「いや…こういう車を作る人間って、すげぇ~っすね。」人間の生み出した「馬力」の大きさに感動したMくんと私でした。
プロ教師:山本一人
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