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故事成語の世界へようこそ (五十一) 切磋琢磨 (せっさたくま)

今回は「切磋琢磨(せっさたくま)」という故事成語を紹介したいと思います。

四字熟語としても入試などで見かける語句ですね。

この機会に意味とともに読みも覚えておきましょう。

 

まずは漢字一字ずつ解説していきます。

「切(せつ)」はおなじみですね。「切る」という意味の漢字です。

次に「磋(さ)」ですが、こちらはなかなか見かけない漢字かと思いますが、

つくりの部分が読みを担当しているので読むことはできますよね。

「磋」は「象牙(ぞうげ)や骨、角などをみがくこと」を表す漢字です。

合わせて「切磋」となると、「骨や角などを刻み、みがくこと」となります。

 

続いて「琢(たく)」の字。こちらもあまり見かけませんね。

これは「玉を削って形を整えること」を表すそうです。

最後に「磨(ま)」ですが、こちらは「磨く(みがく)」の字ですね。

「石をすりみがく」の意味があります。

合わせて「琢磨」だと、「玉や石の形を整え、とぎみがくこと」となります。

 

このように、「切磋琢磨」は切磋と琢磨、二つの熟語が合わさった故事成語なのです。

中国の『詩経』にある、「切するが如く、磋するが如く、琢するが如く、磨するが如し」という表現をもととしていて、

「骨や角、玉などを整えてみがきあげるように、学問や道徳、また技芸などをみがきあげること」を表す言葉となります。

 

この「切磋琢磨」ですが、元々の用例では切磋琢磨、つまり学問や人の内面・技術などをみがくことは一人でも出来ることになっています。

ただし、現在では「仲間同士互いに戒め(いましめ)あい、励ましあい、また競いあって向上すること」という使われ方が比較的多いようです。

合わせて覚えておきたいですね。

 

 

本日の故事成語:切磋琢磨(せっさたくま)…学問や道徳、技芸などをみがきあげること。仲間同士互いに戒めあい、励ましあい、また競いあって向上すること。

 

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