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教育のデジタル化のメリット、デメリット、そして賢い利用法

東京都が2025年に発表した教育施策大綱では、「デジタルとリアルを融合した学び」の推進が掲げられ、教育現場に新たな風を吹き込んでいます。都立高校を中心にICT(情報通信技術)を活用した授業や遠隔教育が拡充され、コロナ禍を機に加速したデジタル化がさらに深化しています。この動きは、日本の教育をどう変えるのか。今回はそのメリットとデメリットを紐解きつつ、
前回のコラムで触れた「スマホ利用の弊害」を踏まえ、賢い利用の仕方を考えてみたいと思います。

デジタル導入がもたらすメリット

まずメリットとして挙げられるのは、アクセスの平等性です。
遠隔教育の拡充により、地理的な制約を超えて質の高い授業を受けられるようになりました。
例えば、離島や過疎地域の生徒が都市部の優秀な講師の授業をリアルタイムで体験できるのは、従来の教育では考えられなかった利点です。

また、ICTを活用した個別最適化学習にも注目が集まっています。
生徒一人ひとりの理解度に合わせた教材や進度調整が可能となり、学力格差の是正に寄与する可能性があります。

さらに、デジタルツールは視覚的・体験的な学びを強化し、特に抽象的な概念を動画やシミュレーションで理解しやすくする効果も期待できます。

 

デメリットとスマホ利用の弊害との交錯

しかし、光あるところに影もあるのが現実です。
デジタル導入による最大の懸念は、過度な依存です。
前回のコラムで紹介した「スマホ利用の弊害」——集中力の低下、睡眠障害、SNSによる不安感——
これらは教育現場にも波及しています。

授業中にタブレットでゲームをしてしまう生徒や、デジタル教材に頼りすぎて基礎的な思考力が育たないといった事例も報告されています。

また、デジタル機器の導入にはコストがかかり、学校間の設備格差が新たな教育格差を生む可能性もあります。
教師側にもICT活用の負担がのしかかり、研修不足により現場が混乱するリスクも無視できません。

 

賢い利用の仕方:ルールとバランスの重要性

では、どうすればデジタルとリアルの融合を成功させられるのでしょうか。
カギは、「ルール」と「バランス」にあります。

たとえば、授業でのデジタル機器の使用には明確な目的と時間制限を設けましょう。
「教材閲覧」や「課題提出」など、限定的な利用にとどめ、それ以外の用途(ゲームやSNS)は厳しく制限すべきです。

また、紙のノートや対面討論などのアナログな学びも併用することで、思考力やコミュニケーション力の維持・向上が期待できます。

さらに、生徒が自己管理能力を身につけられるよう、デジタルリテラシー教育の強化も不可欠です。
たとえば、「スクリーンタイムの自己チェック」や「就寝前のスマホ制限」などの習慣指導が効果的でしょう。

 

未来への一歩

デジタルとリアルの融合は、日本の教育に革新的な可能性をもたらす一方で、
使い方を誤れば新たな問題を生むリスクも孕んでいます。

スマホ利用の教訓を活かし、メリットを最大化し、デメリットを最小限に抑える取り組みが求められています。
子どもたちが未来を切り開く力を育むために、「技術」と「人間らしい学び」の調和こそが、
これからの教育の鍵となるのではないでしょうか。



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