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無償化・DX・探究時代にどう学ぶ?――高校選択とこれからの力の身につけ方

私立高校授業料の実質無償化が進み、私立人気が急上昇しています。
大阪では公立の定員割れが問題化する一方、国は公立高校の「魅力向上プラン」を年度内にまとめる予定です。
さらに GIGA スクールの次世代展開、DXハイスクール事業、探究活動を評価する入試改革など、
学びを取り巻く環境は大きく動いています。
本コラムでは最新の動きを整理し、中学生・高校生がどのように学校を選び、
どんな力を育てればよいかをわかりやすく解説します。
1. 私立人気アップと公立「魅力向上プラン」
年収目安 910 万円未満まで授業料がゼロになり、私立高校の志願者が増加しています
(読売新聞 2025/06/07)。
これに対し、文部科学省は
①国際化 ②デジタル化 ③地域拠点校の強化
を柱にした公立改革案を検討。ICTや留学プログラムで生徒を引きつける狙いです。
2. GIGA2.0 と DXハイスクールで変わる授業
- GIGA スクール次世代 … 1人1台端末を使い、
AIドリルで自分専用の学び+オンライン協働で仲間と探究
(文科省資料) - DXハイスクール … 2025年度 1,191 校を指定。
グローバル型・半導体重点枠など専門コースが増加
(指定校一覧)
3. 求められる学びの方向:STEAM・探究・グローバル
科目の枠をこえて
Science × Technology × Engineering × Arts × Math
をつなぐSTEAM 教育が広がり、探究活動の成果は
総合型選抜で評価される時代になっています
(産業能率大学解説)。
国際バカロレア校の増加で、英語による探究学習や多文化理解も注目されています。
4. AIに負けない4つの力
- 読解力・対話力 … 複数情報をまとめ、わかりやすく伝える
- 創造力 … 新しいアイデアを生み出し形にする
- データリテラシー … 数字を読み取り、根拠を示す
- 協働力 … 異なる背景の人と目標を達成する
これらは文部科学省のSociety5.0 人材像でも強調されています。
5. フィンランド・シンガポールに学ぶ/地域密着型の挑戦
フィンランドは教科を横断した「現象学習」で問題解決力を養成。
シンガポールは国家ぐるみで未来スキルを育て、社会人の学び直しもセットで進めています。
国内でも島根県隠岐島前高校のように、地域課題を題材に探究する高校が注目を集めています。
6. 高校を選ぶときの5つのチェックポイント
- 国際プログラム… 海外研修・オンライン交流など
- デジタル環境… 端末活用だけでなく授業での活用度
- 探究実績… コンテスト受賞や大学連携プロジェクト
- 進路サポート… 総合型選抜対策・模試・学習相談体制
- 費用と通学… 交通時間、制服・教材費など追加コスト
7. 今日からできる4つのアクション
- 探究テーマを1つ決める… 地域や興味を深掘りし、仮説→調査→発表まで体験
- デジタルツールを使いこなす… スプレッドシートでデータ分析、プレゼン作成
- 英語で情報発信… 短い記事や動画を作り、SNS で海外と交流
- 協働プロジェクトに参加… 学校外のワークショップや地域イベントで仲間と協力
授業料無償化で学校選びの自由度が広がり、DX や探究で学びの内容も進化中。
自分の「やりたいこと」と学校の「環境・サポート」を照らし合わせ、
これからの社会で活躍する力を着実に伸ばしていきましょう。
【参照リンク】
・読売新聞(2025/06/07)
無償化で私立高の人気上昇、公立高の魅力向上へグランドデザイン…国際化やデジタル推進
・文部科学省 GIGA スクール構想 次世代版
PDF
・文部科学省 DX ハイスクール指定校一覧
PDF
・Society5.0 時代に求められる人材像(文科省)
PDF
・産業能率大学 探究活動と入試
記事
※掲載リンクには有効期限がある場合があります。最新情報は各公式サイトでご確認ください。
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担当)プロ教師 近江直樹
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