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2040年、お子様が社会の主役になる頃に。―「N-E.X.T.ハイスクール構想」が描く新しい学びの形―

山形では、ようやく雪解けの足音が聞こえ始める季節となりました。朝晩の冷え込みは厳しいものの、日差しに春の気配を感じると、お子様の進学や将来について改めて考えを巡らせる親御様も多いのではないでしょうか。

2026年2月、文部科学省から高校教育の未来を大きく変える指針「N-E.X.T.ハイスクール構想」が発表されました。これは2040年、今の中学生や高校生たちが社会の中核を担う年代になった時、どのような力が必要とされるかを見据えた抜本的な改革案です。

今回は、この「N-E.X.T.ハイスクール構想」が私たちの住む山形での学びにどのような影響を与えるのか、そして今、ご家庭でどのような準備ができるのかを、プロ教師の視点から掘り下げてお話しいたします。

なぜ今、高校教育が「劇的に」変わるのか

これまでの高校教育は、決まった正解をいかに効率よく導き出すかという「知識の習得」に重きが置かれてきました。しかし、人工知能(AI)が日常に溶け込み、予測不可能な変化が続く2040年の社会では、知識を持っていること自体よりも、その知識をどう組み合わせて「問い」を立てるかが重要になります。

脳科学の視点から見ると、従来の受け身の学習(インプット中心)は、脳の短期記憶を司る領域を刺激するに留まりがちです。対して、新構想が掲げる「探究型学習」や「個別最適な学び」は、前頭前野を活性化させ、論理的思考力や創造性を育みます。自ら課題を見つけ、試行錯誤するプロセスこそが、脳の神経回路をより強固につなぎ、一生モノの「学び方」を形作るのです。

山形の豊かな地域性が「最高の教材」になる

この「N-E.X.T.ハイスクール構想」の大きな特徴は、学校内だけで完結しない学びです。特に山形県のような、豊かな自然と独自の地域文化、そして地域コミュニティが色濃く残る場所は、この新構想において非常に有利な環境だと言えます。

例えば、車社会である山形での移動手段の課題や、雪国特有のエネルギー活用の工夫。これらはすべて、高校生たちが取り組むべき「生きた教材」へと変わります。教科書の中の事例ではなく、自分たちが暮らす街の課題を大人と一緒に考える。こうした体験が、お子様の自己効力感(自分はやればできるという感覚)を飛躍的に高めるのです。

N-E.X.T.ハイスクール構想が目指す3つの柱

内容のポイント
個別最適化 AIを活用し、一人ひとりの理解度や興味に合わせたオーダーメイドの学習。
社会共創 企業や自治体と連携し、社会のリアルな課題解決に高校生が参加する。
文理横断 「理系・文系」の枠を取り払い、データサイエンスと人文学を掛け合わせた視点を持つ。

今日からご家庭でできる「未来への準備」

教育制度が変わるからといって、焦って難しい問題集を増やす必要はありません。大切なのは、日常の中で「なぜ?」を育む環境作りです。今日から実践できる、3つのステップをご提案します。

  • 1.
    「検索」ではなく「考察」の時間を5分作るわからないことがあった時、すぐにスマホで答えを出す前に、「自分ならどう思う?」と問いかけてみてください。答えの正解・不正解ではなく、自分なりの根拠を持つ練習が脳の思考回路を太くします。
  • 2.
    アナログな距離感で「構造」を理解する抽象的な概念を理解するには、身近な物への置き換えが有効です。例えば、新しい高校のカリキュラムの広がりをイメージするなら、「30cm定規」を横に置き、「これまでの学びがこの幅だとしたら、これからは机の端から端(約1メートル程度)まで視野を広げるんだよ」と視覚的に伝えてあげてください。
  • 3.
    「地域の大人」の姿を見せる買い物に行った際や地域の行事で、一生懸命働く人の姿を話題にしてみてください。「あのパン屋さんは、どうやって冬の売上を考えているのかな?」といった会話が、社会共創の種になります。

結びに代えて

改革の波は大きく感じられるかもしれませんが、その根底にあるのは「子供たちが自分らしく、幸福に生きていくための力を育む」という願いです。山形という素晴らしい環境で育つお子様たちが、2040年に自信を持って羽ばたいていけるよう、私たちも伴走者として支えてまいります。

進学への不安や、新しい制度への疑問など、どんな小さなことでも構いません。私たち家庭教師にご相談ください。お子様の個性に合わせた、最適な「未来への地図」を一緒に描いていきましょう。

【参考資料】

文部科学省「高校教育改革に関する基本方針(グランドデザイン)」

KATEKYO学院・山形県家庭教師協会

プロ教師 近江 直樹

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