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中学校に新教科「新・技術分野(仮)」創設へ ― 生成AI・セキュリティを柱にした情報教育

文部科学省は次期学習指導要領(2030年度実施予定)で、現行「技術・家庭科」を分離し、情報教育を中心に据えた新教科「新・技術分野(仮称)」を創設する方針を示しました。
データ分析や生成AI、セキュリティ対策を体系的に学ぶことで、デジタル社会を生き抜く情報活用能力を段階的に育成する狙いです。

1. なぜ新教科が必要なのか

中央教育審議会 教育課程企画特別部会(2025年5月22日)で示された文部科学省資料は、「日本の情報活用能力はOECD平均を下回る」と指摘。小中高一貫のカリキュラムで生成AI・セキュリティ・プログラミングを段階的に学ぶ必要性を強調しました。

2. 「新・技術分野」5つの学習領域(案)

  • データの集計・分析 ― 表計算ソフトやクラウドでデータ活用
  • 情報の伝わり方と影響 ― 情報リテラシーとフェイク対策
  • セキュリティ・法令順守 ― パスワード管理、著作権・個人情報保護
  • 生成AIの基礎 ― 仕組み・活用事例・倫理的課題を体験的に学ぶ
  • プログラム制作 ― 身近な課題解決をテーマにした実践演習

従来の木工・金工などの技能領域は、「ものづくり×情報技術」としてIoT 工作や3D CAD などと関連付けて継続する案が検討されています。

3. 情報活用能力を「使う→守る→理解する」の3段階で育成

審議会資料は能力育成を①活用 ②適切な取扱い ③仕組み理解の3段階に整理。
小学校では基礎的な活用とリスク教育、中学校で仕組み理解と実践、高校で応用・発展へと接続させる構造です。

4. 実施時期と課題

新教科は2030年度から順次実施予定ですが、教材・指導体制の整備が喫緊の課題です。

特に

  • 情報分野に精通した教員の確保と研修
  • 生成AIやIoT機器を扱う実習環境の整備
  • セキュリティ教育に対応した校内ネットワーク強化

が挙げられています。

「新・技術分野」は、生成AIやセキュリティを中核に据えた
“次世代型のものづくり&情報科”へのアップデートと言えます。
子どもたちがデジタル社会を主体的に生きるための基盤として、
今後の審議・試行の動向に注目しましょう。

【引用資料】
・読売新聞「中学に新教科『新・技術分野』創設へ」

https://www.yomiuri.co.jp/…

・文部科学省 中央教育審議会 資料(第8回)

https://www.mext.go.jp/…

・リセマム 解説記事

https://reseed.resemom.jp/…

※掲載しているリンクには有効期限がある場合があります。正式決定事項は文部科学省の最新発表をご確認ください。


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担当)プロ教師 近江直樹

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