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【中学生】AIに勝つ!計算よりも暗記よりも「読解力」

以前、「読解力がないとAIに仕事が奪われるらしい」と書きました。

今回はそんな仕事を奪い合うライバルのAIの弱点をこっそり教えます。

尚、この文章の一部は新井紀子さんが著した「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」を参考にしています。

 


■今日のお昼ご飯はラーメンの気分ではないんだ


お昼前、お腹が空いてきました。

そんなとき、手元にある便利で優秀なAI搭載のスマートフォンにこう話しかけたとします。

「OK Google! 米沢市のラーメン屋を教えて」

何が表示されると思いますか?

そうですね、もちろん、ラーメン屋が表示されます。

発達したAIによって、私たちの要望に応えてくれるスマートフォン。

美味しそうなお店を教えてくれてありがとう。

 

では、次です。

「OK Google! 米沢市のラーメン屋”以外”のお店を教えて」

そう、思い出しました。今日はラーメンの気分ではない、と。

 

さて、頼りになるAIは、どんなお店を教えてくれるでしょう?

おしゃれな雰囲気のイタリアンのお店?♪

スパイシーで激辛なカレー屋?♪

ラーメン屋です。

 

なん・・・だと?

 

「以外」って言ったじゃないか・・。

 

 


■AIは計算する機械


詳細はまた別の機会に譲りますが、コンピュータであるスマホやPCに搭載のAIは、結局は計算するためのものなのです。

そのため、コンピュータができる、計算・検索・データのストックなどはとても得意です。

 

 

抜群の記憶力を誇るAI搭載のPCやスマホに聞いてみましょう。

 

「織田信長の本能寺の変はいつ起きた?」

天正10年6月2日とのことです。

蓄積されたデータから該当するデータを引っ張ってきてすぐに答えてくれます。

♪人間五十年~♪殿、歌って舞っている場合ではないです、逃げてください。それと、今はなんと人間百年時代になりました。

 

「鬼滅の刃の最新巻の発売日はいつ?」

これもすぐ教えてくれました。

20巻が5月13日に発売されたそうです。しまった、もうすでに売り切れているかもしれない。

 

 

計算も大得意です。

「486.33×2452.66÷5875」

「=202.9755…」

0.1秒もかからず答えが返ってきます。

私たちが計算したらどうでしょう?

何秒(まはた何分)かかりますか?

そうして出した解答は「正確」ですか?

私は途中で投げ出します。

 

 

というように、これらの分野でAIに勝つのは不可能でしょう。

計算する機械であるAIの大得意分野ですから。

 

 


■AIは意味を理解できない


しかし、そんなAIには大きな弱点があります。

それは、AIは文章の「意味を理解することができない」ことです。

 

冒頭の「ラーメン屋以外」の検索がその例です。

 

私の愛用するスマホは、ラーメン以外を食べたい気分の私に対して、美味しそうなラーメン屋を教えてくれました。

おかげで気分はすっかり変わって、この後きっとラーメンを食べに行くでしょう。

 

「米沢市のラーメン屋以外のお店を教えて」

日本語を普段話している人なら、私が今日はラーメンを食べたいわけではない(なかった)ことを理解できる文章にも関わらず、AIはそれを全く理解していません。

AIは行ったのは、この文中の「米沢市」と「ラーメン」だけを抜きとり、データから検索し、結果を表示すること。

決して文章を理解して検索結果を返しているわけではないのです。

 

高速計算・大容量記憶の私たちの就活のライバルAIは、文章が理解できないのです。

 

 


■計算力じゃない!暗記力じゃない!「読解力」だ!


いかがでしたでしょうか。

計算や暗記では私たちはその超プロフェッショナルのAIに絶対に勝てません。

「超高速計算」「超正確記憶力」尚且つ「低コスト」!例えば、事務員さんを探している社長だったらこんな方が欲しいでしょうね。

だから、それができるAIを会社は導入し、私たちの仕事はどんどんなくなるのです。

 

 

私たちが勝てる可能性があるのは、AIができない文章を理解する力「読解力」です。

その「読解力」が、私たちを将来の無職の危機から救ってくれる鍵になるのです。

 

 

中学生のみなさん、2030年、やりたい仕事に就けるように、今から「読解力」を向上させていきましょう!

 

 

 

 

・・・どうやって?

 

それは・・・新井紀子さんの新著を読んでください(^-^)

それぞれの文章の意味を正確に理解しながらじっくりと。

 

 


追記 ~中学生のきみへ~


中学生のみなさんにはまだ少し先のことですが、今のうちに知っていてほしいことがあります。

 

大学受験もこの「読解力」が身についているかどうかを問われる内容に変わっていっています。

それは国語に限ったことではなく、英語の文章の量が増えたり、数学の出題が長文になったりと試験全体を通しての傾向です。

即ち、数学では文章を正しく読めない生徒は、そもそも何を問われているのか、何を計算すればいいのかがわからない、ということが起こり得るのです。

そんな状況では正解を出すことなんて到底不可能でしょう。

 

「日本人だから国語は大丈夫」

学生と話していると時々耳にします。

本当に?

文字が読めることと、文章を(理解して)読めることは違うのではないでしょうか。

この文章を読んでいる中学生のみなさんは、学校の教科書を「本当に正しく」読めていますか?

 

 

 

 

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