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故事成語の世界(十九)『矛盾』[中学生-国語]
第十九回:「矛盾」
火曜日恒例、故事成語の世界へようこそ!
今週も中学生に覚えてほしい故事成語をご紹介します(^-^)
今回は「矛盾(むじゅん)」についてのお話です。
国語の教科書で読んだことがある人も多いですよね。
せっかくなので書き下し文も付けますから、皆さん復習してみましょう。
( )内は、全て平仮名(歴史的仮名遣い)で書いたものです。
[書き下し文]
楚人に盾と矛とを鬻ぐ者有り。
(そひとにたてとほことをひさぐものあり)
之を誉めて曰く、「吾が盾の堅きこと、能く陥す莫きなり」と。
(これをほめていはく、「わがたてのかたきこと、よくとほすなきなり」と)
又其の矛を誉めて曰く、「吾が矛の利なること、物に於いて陥さざる無きなり」と。
(またそのほこをほめていはく、「わがほこのりなること、ものにおいてとほさざるなきなり」と)
或るひと曰く、「子の矛を以て、子の盾を陥さば何如」と。
(あるひといはく、しのほこをもつてとほさばいかんと)
其の人応ふること能はざるなり。
(そのひとこたふることあたはざるなり)
[現代語訳]
楚の国の人で、盾と矛を売る者がいた。
その人が盾をほめて言うことには、「私の盾の堅いことといったら、これを突き通せるものはない」と。
また、矛をほめて言うことには、「私の矛の鋭いことといったら、どんなものでも突き通せないものはない」と。
そこで、ある人が、「あなたの矛で、あなたの盾を突き通すとどうなるのか」と尋ねた。
その人は答えることが出来なかった。
ちなみに「矛」は槍のもとになった武器の一種です。
この故事から、「矛盾=つじつまの合わないこと」という意味になったんですね。
皆さん覚えていたでしょうか?(^-^)
本日の故事成語:矛盾
…つじつまの合わないこと。
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