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故事成語の世界へようこそ(二十九)助長(じょちょう)
第二十九回:「助長(じょちょう)」
早いものでもう七月。夏休みも目前ですね。
定期テストが終わり、実力テストや模試が実施されるこの時期は、弱点を発見したり、これまでの学習状況を振り返ってみたりと、今後の学習テーマを考えるのにとても良い時期です。
ぜひ一学期の定期テストや模試の結果を分析しつつ、夏休みの学習計画を立ててみましょう。
さて、今月は「助長(じょちょう)」という故事成語をご紹介します。
皆さんは、何かプランターや畑で育てているものはあるでしょうか。
あると答えた方は、自分が育てているものが順調に成長しているのか、きっと常にとても気になりますよね。
今回の故事成語には、そんな、自分が育てている作物の生育状況が気になって気になって仕方がない人が登場します。
宋の国の人で、自分の畑の苗が成長しないことを心配する者がいました。
男は苗が大きく育つように、その成長を助けてやろうとします。
ある日、男はとても疲れた様子で家に帰り、家族にこう言います。
「今日はとても疲れた。苗を上に引っ張って成長を助けてやっていたんだ。」と。
彼の子どもが畑に走っていって見てみると、なんと、苗は枯れてしまっていました。
…まあ、気持ちは分からないまでもありません。
苗がちゃんと育つか、心配だった訳ですよね。
でも結果はご覧の通りの残念なものになってしまいました。
このように、「良かれと思ってした力添えが、結果的に害になってしまうこと」が、
助長の元々の意味なのです。
現在でも、助長は悪い意味で使われることがやや多いようです。
「彼の不用意な発言が、皆の不安を助長する結果となった」のような感じですね。
また、「中耕を施して、作物の発育を助長する」のように、良い意味での用例もありますので、文脈でその意味を判断することが大事な表現と言えるでしょう。
本日の故事成語:助長…その物事が結果として好ましくない傾向をいっそう強めてしまうこと。転じて物事の成長発展に外から力を添えること。
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