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我が家の本棚Ⅳ 【法廷編】

今回ご紹介するのは【昔話法廷】(NHKEテレ「昔話法廷」制作班 編 今井雅子 原作 金の星社)です。
よく知られている昔話の登場人物(動物)たちを現代の法律で裁く様子を裁判員として選ばれたひとりの人物の胸のうちとともに展開していきます。
我が家には2019年9月に初版発行のseason4までありますが、調べた限りでは続編は出ていないようです。
『…三匹のこぶたの末っ子のブタ。正当防衛で無罪か、それとも計画的殺人で有罪か?』
『…カチカチ山のウサギに、情状酌量で執行猶予をみとめるか?』
『…白雪姫の王妃。…殺人未遂罪で有罪なのか、それとも真犯人は別にいて無罪か?』
『…アリとキリギリスのアリ。保護責任者遺棄致死罪で有罪か?無罪か?』
『…さるかに合戦の猿を、死刑にするか?死刑にしないか?』
『ブレーメンの音楽隊のロバ。…高齢のロバを強盗致傷罪で刑務所に入れるか?執行猶予にするか?』
テレビ番組をご覧になった方もいらっしゃるでしょう。番組を再現した本ですが、原作と映画やドラマとの間にちょっとした違いを感じるように、映像とはまた違った感じ方ができるかもしれません。また、少し戻って読み返したり繰り返し読んだりすることで、裁判員裁判という難しいテーマではありますが、自分なりに考えを深めることができるように思います。
おもしろいのは、『評議』の場面はあるものの判決は出ないところ。読み終えた子どもたちに「『三匹のこぶた』のレンガのお家建てたぶたくんは、有罪?無罪?正当防衛?どう思う?」と聞いてみました。小学生は小学生なりに中学生は中学生なりに考えがあり、ちょっとした意見交換的なことをしましたが、結論はふたりとも「わかんない。」でした。ただ、どの人物(動物)に関しても「言われてみれば犯罪だよね、確かに。」という点では意見が一致しました。
昔話というと、登場人物(動物)の知恵や情といったものに目が向き、教訓や生きる上で大切な気持ちなどを教えてくれる、どちらかといえば美談的なものが多いイメージですが、見方を変え現実社会に置き換えればやはり犯罪は犯罪。現代の法律を昔話に当てはめることの無意味さを感じなくも無いですが、裁判員裁判を身近に考える良いきっかけになりました。自分が裁判員ならどんな判決を下すのだろうかと考えながら、もう一度もととなった昔話を読んでみるのも楽しいかなと思います。
~工藤先生より~

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