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故事成語の世界へようこそ(三十)孟母断機(もうぼだんき)
第三十回:「孟母断機(もうぼだんき)」
毎日暑い日が続きますが、みなさん夏休みはどう過ごされていますか?
オリンピックに夢中になっていたら宿題が山のようにたまっていた!
なんてことにならないように、計画的に毎日学習に取り組みましょう。
今回は、以前取り上げた「孟母三遷」という故事に登場した、孟子(もうし)の母である「孟母」に関する故事です。
孟母はわが子、孟子の教育に熱心で、孟子が学問を修めて立派な人物になることをただひたすらに願い、その助けとなるための努力を惜しまない人でした。
ある時、孟母は機織り(はたおり)をしていました。
機織り、つまり、布を織っていたんですね。
孟母は生計を立てるために機織りをしていたようです。
そこに孟子が勉強を終えて家に帰ってきました。
母が子に勉強の進む具合をたずねると、
「特に変わっていない(進んでいない)」との答えが。
我が子の答えを聞いた孟母はどうしたでしょうか?
孟母は刃物を手に取り、なんと自分が織りかけていた布をジョキジョキと(かどうかは分かりませんが)切ってしまったのです!
孟母にとって機織りは生きていくための収入源です。
それを台無しにしてしまったのは何故なのか。
孟母は孟子にこう言いました。
「立派な男子というものは、学問で名を立て、人々の話を聞いて見聞を広めるもの。
あなたが今のままなら、きっと将来は人の使用人として生きていくしかなくなり、災難にもあうことでしょう。
今のあなたは機織りで生計を立てる私が、その布を途中でやめてしまうのと同じなのですよ。」と。
将来身を立てるための学問を途中で投げ出してしまうのはどのようなことなのか、
孟母は自らの行動でもって我が子に示したのですね。
孟子は怒る母の姿が相当恐ろしかったらしく、また、母の強い思いに胸を打たれたようです。
その一件以来、一日中学問に打ち込み、立派な儒者となったということです。
本日の故事成語:孟母断機…孟子が学業半ばで帰ってきた際に、孟母が織りかけていた布を断ち切って孟子に学業を途中で止めることはどのようなことか教え諭したという故事。
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