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故事成語の世界へようこそ(二十二) 不惑(ふわく)
第二十二回:「不惑(ふわく)」
火曜日恒例、故事成語の世界へようこそ!
今週も中学生に覚えてほしい故事成語をご紹介します!!
今回は年齢についてお話しますね。
「還暦(かんれき)」が六十歳を表す言葉だということは知っている人も多いですよね。
還暦のように、ある特定の年齢を表すものが故事成語にもあるんです。
では、ここで問題です!
Q.「不惑(ふわく)」とは、何歳を表す言葉でしょうか?
(答えは下の方で発表するとして、ひとまず、「十の倍数の年齢」というヒントを出しておきますね)
この言葉は、中国の昔の思想家である「孔子(こうし)」という人の言葉が元になっています。
孔子は紀元前の中国に生まれ、その後「儒教(じゅきょう)」として長く東アジアに影響を与えている思想の元をつくった人物です。
彼の考えや言葉は、彼の弟子達によって『論語(ろんご)』という書物にまとめられました。
その『論語』の中で、孔子はこんなことを言っています。
「吾 十有五にして学に志す。三十にして立つ。四十にして惑わず。五十にして天命を知る。六十にして耳順(したが)う。七十にして心の欲する所に従えども、矩(のり)を͡踰(こ)えず。」
大まかな意味としては、
「十五歳で学問で身を立てようと決意し、三十歳で学問の基礎を完成させて自立できるようになり、四十歳で心に迷いがなくなり、五十歳で自分の使命を知り、六十歳で人の言葉を何でも素直に受け入れられるようになり、七十歳で自分のしたい事をしても人の道を踏み外さなくなった。」という感じです。
この孔子の言葉を読めば、上の問題の答えはもうわかりましたよね?
つまり、「不惑」=「四十歳」ということです!
ちなみに孔子は七十四歳で亡くなったと言われてます。
紀元前という時代を考えれば、大変長生きした人物なのですね。
本日の故事成語:不惑…四十歳のこと。『論語』の中の孔子の言葉による。
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