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故事成語の世界(九)『四面楚歌』[中学生-国語]

第九回:「四面楚歌」

 

第八回:「蛍雪の功」はこちら

 

火曜日恒例、故事成語の世界へようこそ!

今週も中学生に覚えてほしい故事成語をご紹介します(^-^)

 

皆さんは四面楚歌(しめんそか)という言葉を知っていますか?
四面は四方八方の意味、楚は国の名前です。
つまり、周囲全てから楚国の歌が聞こえてくる、ということですね。

 

この故事成語は、人気マンガ「キングダム」の舞台となった”秦”のその後の中国でのお話に由来しています!

 


 

始皇帝で有名な秦が滅んだ後の中国でのことです。

楚国出身の項羽(こうう)と、漢王の劉邦(りゅうほう)が勢力争いをしていました。
何度も戦った末に、劉邦はとうとう項羽を追い込みます。

 

さて、追い込まれた項羽軍は、周りを劉邦率いる漢軍に囲まれています。

そんな状況のある夜、自分たちを取り囲んでいる漢軍の中から楚国(項羽の出身国)の歌が聞こえてきます。

それも四方八方どの方角からも聞こえてくるのです。

 

項羽はそれを聞き、「漢軍にはこんなにもたくさんの楚国の人がいるのか。」と大いに驚きました。

自分の味方であったはずの楚国の人さえも自分の敵にまわってしまったと知った項羽軍は、抵抗する気力を失ってしまいます。

最終的に項羽軍は劉邦軍に負け、劉邦は前漢の初代皇帝となりました。

 

 

実は四面楚歌の状況は、劉邦側がわざと漢軍に楚国の歌を歌わせたと言われています。
項羽軍に抵抗する気を失わせ、心を折る作戦だったのです。
そしてその策が成功し、劉邦は勝利したのでした。

 


 

現代でもこの言葉は、周りが全て敵や反対する人である状況を表す表現として使われています。

「家庭内で唯一の喫煙者である父は、家族全員から禁煙を求められ四面楚歌である」といった感じです。

四面楚歌、できればなりたくはないものですね!

 

★本日の故事成語:四面楚歌
敵の中に孤立して、助けのないこと。周囲が敵、反対者ばかりで味方のないことの例え。

 

 

 

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