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我が家の本棚Ⅷ 【猫竜編】

今回は、またまた学校での読書のためにと頼まれ、帯に書かれた『猫好き必読ファンタジー小説』の文字と赤の表紙に描かれた猫と竜の紋章にひかれて買ってみた【猫と竜】(アマラ 著 宝島社)を紹介いたします。
我が家には「クロ」という、名前どおりの黒猫がいました。去年の春に死んでしまい、可愛がっていただけにとても悲しい思いをしました。とくに息子は物心ついた頃からずっと一緒に過ごした猫だっただけに、最期を看取ってお別れをしても受け入れ難いショックを受けていました。
その悲しみがだいぶ癒えた頃です。真っ白な猫がうちにやって来たのです。最初にクロと同じように自分で玄関の戸を開けて顔をのぞかせた時には驚きました。クロのニオイが残っていたのかもしれませんが、見たことのない猫が少しビクビクしながらも私を見ても逃げる様子もなく、玄関で家の中を見回しているのです。
すごく瘦せていて毛並みも悪くあまりにもかわいそうな姿でした。飼い主に心当たりがあり事情もわかっていましたので、少しの間ならと残っていたクロのキャットフードをあげました。その後、その雄猫に守られて育ったらしい一匹の子猫も一緒に来るようになりました。
しばらくすると二匹はいつも家の周りにいるようになり、外にいればついてまわり、足元にからみついて甘え、子どもたちにもかわいがられて、とうとう小屋に寝場所を見つけて住みつき1年以上が経ちました。今ではコロコロに太って毛並みも良く、毎朝子どもたちが登校するのを一緒に見送ってくれています。
そんな猫にまつわる出来事もあり、『冒険に憧れる王子と、黒猫の英雄。』『孤児院の少女に魔法を教える白猫。』『猫と竜と人間の、温かく不思議で、ちょっと切ない物語。』『猫は師匠であり、相棒であり、そして、最高の友』という言葉に心が動かされたのでした。
偶然が重なりケットシーと呼ばれる魔法を使う種族の母猫にあたためられて卵から孵った火吹き竜。
子猫たちとともに育てられ、他の子たちとは違うことを認めながらも自分を猫だと思ったまま成長し、本来は火を吹くことと空を飛ぶことしかできない竜が兄弟や森の精霊たちから魔法を会得し、母猫の教えを胸にその子孫を何代にもわたって守り育て、人間には「皇竜」と呼ばれるようになる。
猫たちに「羽のおじちゃん」と呼ばれ慕われる竜と、その竜に魔法と狩りを教わり巣立っていった猫たちと人間とのさまざまな交流をえがいたファンタジー小説です。
続編とマンガ版も出版されています。
猫好きな方にはもちろん、どちらかといったら犬派という方にも、猫も犬も好きではないけれどファンタジーは好きという方にも、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
~工藤先生より~

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