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我が家の本棚Ⅺ 【芥川編】

今回はご紹介するのは【齋藤孝のイッキによめる!小学生のための芥川龍之介】(編者 齋藤孝 講談社)です。
子どもたちが借りてきたり欲しがったりする本は現代作家の探偵物や謎解き物、怖い話などに偏っていて、いわゆる「文豪」と言われる作家の作品にはなかなか手を出しません。
たしかに表現や時代背景など難しい部分があり面白さがわからないということも理解できます。しかし子どものうちに読んでおいてもらいたい名作はたくさんあります。
そこで、文字の大きさも挿し絵も子どもたちが手に取って読んでみようという気持ちになりそうだなと思ったこの本を本棚に入れておきました。
『くもの糸』『杜子春』『羅生門』『鼻』ほか、全11編が収録されています。
この本の特徴として、小学生の国語力アップにつながる助言がそえられていることがあげられます。
それぞれのお話のあとに編者が好きな文章ベスト3と解説があり、解説は小学生向けに話しかけるように子どもの目線に立って書かれています。
『たとえば、鉄棒の逆上がりなんてそうだ。一生懸命、何回も練習していると、あるとき、とつぜんできるようになる。そして、一度できるようになると、いままでできなかったことがうそのように、失敗しない。そういうことってあるんだよ。』(「仙人」の解説より)
『白のように、みんなもミスをしてしまったときは、くよくよしないで、それをバネにすることが必要なんだ。失敗してしまったことに、もう一度、挑戦してみたっていいし、ほかのことをがんばってみたっていいんだよ。』(「白」の解説より)
芥川の作品ばかりではなく編者の齋藤孝先生の言葉にも、子どもたちが得るものはたくさんあると思います。
おとなが読んでも楽しめる1冊です。
やっぱり本読むといいんですかね?」国語が苦手という受験生によく質問されることです。
わたしは「たしかに読書は国語力アップにはいいと思う。
でもね、読書ですぐに点数が上がるわけじゃないし、もうすぐ受験っていうときにじっくり
読書にふける時間、ないよね?」そう答えます。
国語は読めばわかる。文章の中に答えが書いてある。」と言えるような力をつけるには、
小さい頃からの読書習慣が大切と思います。
強要される読書ではなく日常の中にある自発的な読書が、知らずしらずのうちに国語力を育む
のではないでしょうか。
~工藤先生より~

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