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我が家の本棚Ⅴ 【王子さま編】

久しぶりの本棚シリーズです。今回は有名な【星の王子さま】(サン=テグジュペリ 原作 奥本大三郎 文 白泉社)についてお話させていただきます。
私の子どもが通う小学校では、月に一度、学校で借りた本を親子で読んでそれぞれが感想を書く「親子読書」という企画があります。我が家ではたいてい二人で2ページずつ、交代で読み聞かせし合うのですが、前回娘が借りてきたのは、「学習まんが」シリーズと「乳酸菌のお話」の2冊。
親子読書なのにどうしてこの本?これは読み聞かせにはむいていないよね〜、家にある本をどれか読もう、ということになり、娘が取り出したのが「星の王子さま」でした。
私もじっくり読んだのは久しぶりで、とても新鮮に感じました。会話が多く語り口調で進んでいくので、声に出して読むのもとても良かったです。3年生の娘は登場人物と時間の経過の把握に少々苦心していましたが、感想には「『大切なものは目に見えない』というキツネの言葉が心に残りました。」と書いていました。
『心で見るんだよ。大切なものは目に見えないんだ』
『自分が大切にしてやった相手に対して、きみはいつまでも責任があるんだ。』
少年が描いたウワバミに飲み込まれた象も、パイロットが王子さまに描いてあげた小さな箱の中の羊も、『心で見る』と見えてくるいうことなのでしょう。
また、原作者のサン=テグジュペリは作家でありながら操縦士でもあり、郵便輸送のためのパイロットをしていたそうです。子どもの頃、大人たちにばかにされ絵描きをあきらめてパイロットになり、砂漠で星の王子さまと出会うことになった「ぼく」は、作者自身なのかもしれませんね。
大切なものは心で見る、大切にした相手に最後まで責任をもつ。世界中のさまざまなことを簡単に見聞きできる世の中だからこそ、また、人間関係が希薄と言われるこんにちだからこそ、心の目をもち、まずは家庭や学校や職場などの身近なところから、『心で見る』ことを大事にしていきたいものです。
以前に読んだ本でも、時が経ったり自分のその時の心理状態、おかれている状況によって、受け止め方感じ方が違ってくる。これも読書のおもしろさだと思いました。
~工藤先生より~

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