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我が家の本棚 XVⅠ 【人物伝編】

我が家の本棚 ⅩⅥ 【人物伝編】
今回は、たのしく読める 日本のすごい歴史人物伝 伊藤純郎 監修 高橋書店】を紹介します。
以前、「やばい」シリーズで歴史上の人物に関する本を取り上げましたが、今回の一冊は小学生向け。
イラストが豊富で、インタビューや歌、マンガなど人物それぞれに合った形式で紹介されているのもおもしろく、年表あり小話ありで、子どもはもちろん、大人でも楽しく学べる内容です。
『歴史のとびらを、開けてみて読んで、かんじて、考えよう。いまと、みらいが、見えてくる。』
『歴史とは、いったいなんでしょう。…歴史上の人物を知ることは、これからみんなが生きていくため、平和な社会をつくっていくためのヒントになるはずです。』
生徒さんを指導していると、歴史に限らず、「何のために覚えなきゃいけないんですか?」「覚えたからって、将来、何か役に立つんですか?」という質問をよく受けます。
「とりあえず、すごそこにある未来、受験のためにってことは言えるよね?」と答えるものの、それ以外のもっともらしい理由を言えないのが正直なところ。
「関数とか平方根とか、普通に会社とかに就職したら使うことないですよね?」そう言われると、(ごもっとも。コンピュータがやってくれるからね。)と思ってしまいます。
でもこの本は、歴史を学ぶことの意義も教えてくれているように思いました。
歴史の教科書に出てくる有名な人物を取り上げ、その功績や史実をわかりやすく紹介しているのはもちろんですが、おもしろいと思ったのは「その人物から読者へのひと言」のかたちで語られている『きみへのメッセージ』です。
『…新しくなにかをはじめるのは少しこわいかもしれないが、そんなときは、わたしのことを思い出してほしい。やさしい心をもてば、きっとまわりの人も力になってくれるはずだ。』(聖徳太子)
『人から信用されるめには、まず自分が相手のことをりかいすることだ。…』(源頼朝)
『…年老いてからは人の心を思いやることをわすれてしまった…。きみたちは、どんなときも変わらずに、友だちを大切にするのだぞ。』(豊臣秀吉)
『…「当たり前」をちゃんとやることが、いい世の中をつくる近道なのさ!』(徳川吉宗)
『…人生を左右するのは、才能でも身分でもない。学ぶか学ばないか、それだけです。…』(福沢諭吉)
『…どんなにつらいかんきょうでも、雷鳥のように、自分の意志をつらぬいて気高く生きていきたいわね。』(平塚らいてう)
『…きみたちがしょうらいどんな仕事につこうとも、社会の役に立つことがその仕事の目的にふくまれていなければ、そこに本当の楽しさややりがいはありません。…』(渋沢栄一)
『…目的地がどこにあるかは、だれにもわかりません。ましてや目的地へ続くまっすぐな道など、ありはしないのです。』(湯川秀樹)
メインとなっている人物だけではなく、その人物に関わったあるいは直接的な関わりがなくとも同じ時代に生きた人物についての紹介もあり、当時の社会状況や一揆や乱、法令などのわかりやすい解説もあって、とても読みごたえのある一冊です。
~工藤先生より~

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